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2005年11月16日
ルーチンになると魂が抜ける
[日々雑感]
このところすごく多いなぁと感じるのが、「正解」だけを求めたり「手順」で理解しようとするタイプ。
この人たちと話をしていると、本当に底が丸見えなくらい薄くて平坦。話していてどんどん心が空虚になっていきます。
情報を得る、情報を得る、情報を得る、で重要なのが続いての、手元にある情報でシミュレーションする、そして判断するという流れですが、この心を寒くする人たちは最初から目的を見ずにせつな的な「正解」あるいは「最善解」だけを知りたがります。
正解だけしか見ていないと、正解だったのに不慮の事由が発生して継続できなくなってしまった際に、次の一手がまったく頭に浮かばなくなってしまいます。そして、「これこれこうだったのでできませんでした」と報告をして終わらせようとします。「できなかった」なんてのは何の意味もないわけで、その場合にどうするのかを事前に考えていないし、正解どおり自分が進んでいるので、進行が止まるのはすべて他責にあると考えてしまうようです。
以前、牛タン料理のある店が結構好きでした。注文すると「●●いただきましたー」と注文受けた人間がいい、厨房の人が「ありがとうございます」と大きな声で返すのです。これが、ある意味注文をしたことの返答としては当時はあまり見かけない方法で、かつうれしそうに厨房の人が反応するのでこちらもうれしくなってしまうという、とてもいい感じのやりとりでした。ちょっとうるさかったけど。
ところが数ヶ月して再度訪れてみると、すでにルーチンワークになっているのです。「●●いただきましたー」とやけくそのようにいい、ぼそぼそと厨房が「あざーっしたー」と返す。すっかり初期のこのやり取りを考案した人の意図とは異なり、ただの儀式に成り下がっていました。正直がっくりして、二度と行かなくなってしまいました。
メールをもらったら即座に返事をする…というのは、ルーチンではなくそうしたほうがよいことがたくさんあるからです。ただ単に「もらったメールはすぐ返事をするもの」という殺陣のような発想で理解している人間は、即座に返すメリットやその際に気をつけなければいけないことがまったく分からず、ただすぐ返してしまいます。でも、本人それが正解だと思っていてかつ誰かにそういわれたからやってたりするんですね。
権限を持たない(あるいはプロジェクトの総意でないのに)重要な判断を勝手に行なう、これはやっちゃいけません。でもこういう人は「だって、だれそれさんからもらったメールはすぐ返事をするものと教わりました」とかいっちゃう。違うでしょ。「判断に時間がかかるため、検討させてください」というメールを返すべきです。
また、様々なルールに優先順位がないために、突然思いもよらないルールで行動を始めます。「こういう細かいニュアンスの確認は電話のほうがいいよ」といったら、翌日夜中の11時過ぎに平気で電話をしたりする(そこまで即座に判断がいらないのにも関わらず)。
とにもかくにも、どんな場合にでも通用する黄金ルールなんてものはないんですから、状況や情報、立場などから、最適と思われるものを2,3通り考えといて、その中でも適切だと思われるひとつを実行に移す、様子をすぐ確認してうまくいかないようであれば、すぐに2つ目の案に切り替えて継続、場合によっては複数の案を同時並行してうまくいったほうを継続する、うまくいかないほうは早めにストップするなどなど、フレキシブルにものを考えてもらいたいものです。
常に正解のみを選ぼうという行為は結局のところ、保身を考えていることに過ぎない。言い訳を作って行動しているだけで、何も主体性がない。主体性がないからリカバリーできない。こういう仕事の進め方って、魂が入っていないルーチンの「●●いただきましたー」と同じなんだよね。
しかし、ない人に向けてどうやって魂を吹き込むことができるのか。切り捨てるのは簡単なんだけど、そうじゃない進め方・考え方をするモーターはどうやったら回し始めることができるのか、結構悩みます。
考え方としてそういう人には「モーターがない」のか、「モーターはあるけど回っていない」のか、ボクは向上心が少しでもある人ならば、後者だと信じたいのです。
投稿者 akio : 2005年11月16日 19:46
